債権回収を弁護士に相談するガイド

債権回収を弁護士に依頼する際に要する費用に関すること。

費用倒れにならないように注意しよう

最初の見出しで、債権回収を実際に行う場合のパターンについて説明しました。は主に3つあります。債権者と債務者のみが交渉する方法、そして債権者が法的手続きをする方法と、債権者が弁護士に相談し、指示を受けながら決定する場合です。

以上の3つのパターンのうち、最も確実に債権回収が実現するのが、「弁護士に相談する」という方法です。しかし弁護士に相談する場合でも、「費用倒れ」には注意しなければなりません。費用倒れとはつまり、「返ってきた債権が弁護士費用が下回る」という赤字の事です。債権回収の結果が赤字では、何のために債権回収をしたのか分かりませんよね。

費用倒れの最大の原因は、「成功報酬」にあります。成功報酬は全ての事務処理が終わった後に確定するため、弁護士としても見当をつけるのが難しいのです。また、契約によっては債権回収に失敗したにも関わらず「成功報酬」が債権者に請求される場合もあります。

このような事を防ぐために、弁護士に債権回収を相談する際には綿密にシミュレーションをしましょう。弁護士に細かな場合分けごとの費用を説明してもらい、事前に費用倒れのリスクについて債権者が把握しておく事が重要なのです。もし、その上でも債権者が損をするような事になったら、弁護士会に相談してみましょう。ただ、債権回収において債権者が損をする場合、悪いのは債務者であって弁護士は悪くない、という事だけは忘れないでください。

事前に債務者の資産状況を確認しよう

債権回収において、突き詰めれば債権者は「債権を支払え」、債務者は「債務を支払えない」という主張に行き着きます。弁護士に相談していない場合は、交渉は全く進展しないでしょう。ここで、債権者としては一つ知恵を持っておきたいところです。本当に債務者は「債務を支払えない」のでしょうか?債権回収の際にはまず、事前に債務者の資産状況を確認しましょう。十分な資産があるのにも関わらず「債務が支払えない」と主張されても、まるで筋が通りませんからね。

資産状況の確認の方法の一つに「不動産調査」があります。債務者の住所が分かっていれば、「不動産登記事項証明書」が有料ですが取得できます。それを調べる事により、債務者の住居が「持家」なのか「借家」なのかが分かります。もし借家のようならば、「本当に債務が支払えないのかも」という予想ができるわけです。債権者としてはその他にもあれこれと債務者の資産状況を確認したいものですが、「限界がある」事は認識しておきましょう。

弁護士に相談すれば、弁護士は必ず債務者の資産状況確認を実施します。その上で、どうすれば債権回収が実現できるか、対策を考えてくれるのです。債権者本人による債務者の資産状況確認は、あくまで最低限度に留めましょう。

弁護士に相談するメリット

債権回収を弁護士に相談するメリットは数多くあります。順に説明していきます。まず弁護士の立場からすると、円満解決が最も望ましいに決まっています。円満解決になれば弁護士の仕事が最小限で済むからです。債権者としても、債務者との関係を債権回収によって壊されるのは避けたいものです。円満に解決を望むなら弁護士に依頼するのが確実でしょう。

また、弁護士に相談する事で効率的かつスピーディーに債権回収が可能です。弁護士は問題解決の専門家ですから、状況に応じて最も効果的な方法を選択してくれるのです。さらに、適切な債権回収方法の提案もしてくれます。弁護士の中に債権回収専門のプロがいるほど、弁護士は債権回収についての知識とノウハウを持っているのです。

加えて、弁護士に相談しておけば法的な債権回収にも対処可能です。民事裁判に発展した場合でも、弁護士は代理人として法廷に立つ事ができます。そして、弁護士に介入してもらう事で債権者が債務者に本気度を伝えられます。債務者も弁護士が登場したとなると、「債務を支払わなくては」と大きなプレッシャーを感じるに違いありません。そして最後に、債権者の精神的負担を弁護士が肩代わりしてくれます。このメリットが一番大きいかも知れませんね。

債権回収のコツ

債権者が債務者から債権を回収する事を「債権回収」と言います。「債権」とは一般には未払い金を指しますが、元々の意味は「当然行うべき行為を債権者が債務者に求める事ができる権利」です。あくまで債権者から見て「権利」なのであって、債務者から見れば同じものが「義務」、つまりは「債務」になります。

債権回収を実際に行う場合、そのやり方にはいくつかのパターンがあります。大きく3つに分けると、以下のパターン分けができます。まず、債権者と債務者という当事者同士だけが、第三者を交えずに交渉を行うケースです。もっとも円満な解決が期待できる反面で、話し合いをまとめるのは困難で、交渉の長期化は覚悟しなければなりません。

なぜなら、この場における話し合いは、債権を支払ってほしい債権者と、債務の支払いができない債務者という平行線になってしまいがちだからです。どちらも譲歩ができない場合、交渉は全く進展しません。ただただ時間だけが過ぎていく事になります。

債権者が次に選べる手立てとしては「法的手続きを選ぶ」パターンがあります。最も簡易な法的手続きは「支払督促」ですが、債務者が異議を申し立てた場合は民事裁判に発展します。そうなると債権回収のゴールはますます遠くなります。債権回収時には、いっそ最初から弁護士に相談した方が無難です。弁護士に相談する事には様々なメリットがありますし、何より第三者を交える事で、冷静に交渉を進める事ができます。